喉の病気

喉の病気について

喉は食べ物を食道や胃に送り込む役割と、肺に空気を届け、また言葉を発する役割を担っています。また、口から入ってきた細菌やウイルスの侵入も防いでいます。どの働きも、とても大切です。
喉の痛み、咳や痰、喉の異物感、声がかすれる、喉のつまり感・違和感、呼吸がぜいぜいするなどの症状が現れましたら、どんなことでもご相談ください。

こんな症状はご相談ください

  • 喉が痛む
  • 喉に違和感を覚える
  • 喉の腫れ
  • 喉につまり感・違和感がある
  • 口が乾く
  • 口臭がある
  • 咳が出る
  • 呼吸がぜいぜいする
  • 声がかすれる
  • いびき など

甲状腺疾患

甲状腺は、いわゆる「喉仏」(甲状腺軟骨先端)のすぐ下にある、重さ10~20g程度の小さな臓器で、全身の新陳代謝や成長の促進にかかわるホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌しています。蝶が羽根を広げたような形をしていて、右葉と左葉から成り、気管を取り囲むように位置しています。
甲状腺の病気は女性に多く見られる疾患です。ある調査では、健康と思われる40歳以上の成人女性を対象とした健診において、20%程度の高い頻度でなんらかの甲状腺疾患が見つかったとする報告があります。もちろん男性も甲状腺の病気になり得るのですが、圧倒的に女性に多く、女性に特有の病気と言っても過言ではないでしょう。

主な甲状腺疾患:
甲状腺良性腫瘍、甲状腺悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など

症状:
甲状腺の病気の症状は疲れやすい、むくみやすい、便秘がち、冷えなどの症状や、あるいは逆に動悸がする、イライラして落ち着かない、暑がりで汗をかきやすいなど、多くの女性が日々感じている症状が多いものです。
そのため、ご自身の判断で、産後の疲れかなとか、更年期だから仕方がないとか、老いによるものと諦めてしまっているような方が、実は甲状腺の病気が原因だったというケースがあります。悪性腫瘍の場合、声がかすれることがあります。声帯の麻痺が原因です。

検査:
触診、血液検査(ホルモン検査、抗体検査)、超音波(エコー)検査、穿刺吸引細胞診やCT、MRIといった画像検査が行われます。

治療:
上述のような甲状腺の病気は、いずれもきちんと治療すれば治るケースが多いです。たとえ悪性腫瘍であっても、ほかのがん、例えば胃がんや肺がんなどと較べてもおとなしいタイプが多いので、悪性という診断が下りても決して悲観すべきではありません。
また、ホルモンの分泌異常による症状が出ても、内服薬、アイソトープ(放射線ヨウ素)治療、手術などでしっかり治療することによって、多くは不都合なく生活を送れるようになります。

当院では、検査と治療はおこなっておりません。

扁桃炎(扁桃腺炎)

扁桃炎とは口蓋垂(こうがいすい:のどちんこ)の左右に一個ずつある口蓋扁桃に、ウイルスや細菌による急性の炎症が起こる疾患です。

症状:
風邪のような症状(高熱や寒気、頭痛、全身の倦怠感、関節痛)と強い咽頭痛が現れます。喉の奥を見ると、両脇が赤く腫れているのが認められます。

検査:
症状と、扁桃の状態を観察します。血液検査では、白血球の増加や炎症の程度を知るためにCRP(C反応性たんぱく:炎症や組織細胞の破壊が起こると血清中に増加するたんぱく質)などをチェックし、さらに脱水の状態をみるために尿検査をします。適切な抗生剤を投与するために、扁桃の細菌培養検査を行うこともあります。

治療:
ウイルス性の扁桃炎の場合は、風邪と同様の治療を行うのが一般的です。解熱剤を服用し、積極的にうがいをし、安静にすることで、通常は1週間程度で治ります。
細菌性の扁桃炎の場合には、抗生剤の投与が一般的な治療で、症状をやわらげるために解熱薬や消炎鎮痛薬、うがい薬などを用います。

喉頭がん

喉頭にできた腫瘍のうち、悪性のものを喉頭がんと言います。喉頭がんは、中高年の喫煙男性に多くみられます。

症状:
喉頭がんの初期にみられる症状は、なかなか治らない嗄声(させい:声がかすれること)や血痰です。多くは痛みを伴いません。声帯ポリープなどでも嗄声はみられることがありますが、低いガラガラ声や雑音の混じったザラザラした声になるのが喉頭がんによる嗄声の特徴です。

検査:
視診や喉頭内視鏡検査を行い、疑わしい場合は生検による病理検査をします。治療方針を決めるに際しては、画像検査(頸部超音波(エコー)検査やCTなど)を行います。

治療:
喉頭がんの治療は、腫瘍が小さい時には放射線療法が中心ですが、腫瘍が大きい場合には、喉頭全摘出術といって、声帯を切除する手術が必要になります。ただ、最近では抗がん剤と放射線を併用した化学放射線療法を行うことが多くなっています。喉頭全摘出術を行うと、術後に声を出せなくなりますが、食道発声という特殊な発声方法や、電気喉頭を用いて発声する方法があり、声帯の代用が可能です。

当院では、詳しい検査と治療はおこなっておりません。

咽頭がん

咽頭がんは上咽頭がん、中咽頭がん、および下咽頭がんの3種類に分けられます。

当院では、詳しい検査と治療はおこなっておりません。

上咽頭がん

上咽頭は鼻の奥の突き当たりにあり、喉(咽頭)の上部を指します。上咽頭がんは、EBウイルスというウイルスが関与して発がんするケースが多いと考えられています。

症状:
上咽頭は鼻や耳と連絡している部位のため、鼻出血、耳閉感(耳のつまった感じ)、難聴といった症状が最初に現れることが多く、また頸のしこりで見つかることもあります。

検査:
咽頭鏡検査、組織診などを行います。ケースによっては、血液検査や画像検査(超音波(エコー)検査、CT、MRI)を行います。

治療:
治療の中心は、抗がん剤および放射線を併用した化学放射線療法です。場合によっては、手術療法が選択されることもあります。

当院では、検査と治療はおこなっておりません。

中咽頭がん

中咽頭は口を開けた時に見える、喉の突き当たりとその周辺を指します。

症状:
中咽頭がんでは、喉の痛み、飲み込みにくさ、頸のしこり、喉の違和感などの症状が現れてきます。

検査:
咽頭鏡検査、組織診などを行います。ケースによっては、血液検査や画像検査(超音波(エコー)検査、CT、MRI)を行います。

治療:
進行の程度によって大きく異なってきます。早期がんならば、放射線単独療法、あるいは経口的な摘出術が行われます。進行がんの場合は抗がん剤と放射線を併用した化学放射線療法、あるいは手術療法が選択されます。進行がんの手術をする場合は、再建手術(体の他の部位から組織を移植すること)を同時に行うことがあります。

当院では、検査と治療はおこなっておりません。

下咽頭がん

下咽頭は食道の入り口にあたり、喉仏の内側にある喉頭のさらに奥にあります。

症状:
下咽頭がんでは、喉の違和感・痛み、飲み込みにくさ、頸のしこり、声のかすれなどの症状が起こります。

検査:
咽頭鏡検査、組織診などを行います。ケースによっては、血液検査や画像検査(超音波(エコー)検査、CT、MRI)を行います。

治療:
早期がんの場合、音声を温存する経口的な摘出術や、また抗がん剤や放射線による治療が行われることもあります。進行がんの場合は、抗がん剤と放射線を併用した化学放射線療法、あるいは再建手術を伴った手術療法が行われます。化学放射線療法の場合は音声を温存することができますが、再建手術を伴う手術療法では喉頭を同時に摘出しなければならず、その場合、頸に永久気管孔と呼ばれる呼吸の穴が開くことになり、発声ができなくなります。音声を温存する治療ができるかどうかは、がんの進行度合いやその性質によって決まってきます。

当院では、検査と治療はおこなっておりません。

口腔内病変

口腔内、つまり口の中にはいろいろな病変が生じますが、ここでは耳鼻咽喉科で扱う疾患についてご説明いたします。

口内炎

口内炎は、口の中やその周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。
ビタミン不足、疲労やストレス、口の内側を噛むなど、さまざまな原因で起こり、口の中の粘膜であれば頬の内側や唇の内側、歯ぐき、舌など、どの部分にもできます。全身疾患の一つの症状として起こるケースもありますので、口の中のどこにできているか、多発していないか、繰り返していないか、治りにくくはないか、などを総合的に判断する必要があります。

症状:
口内炎ができると、熱いものや冷たいものがしみたり、食べ物が触れただけでも痛みが強まり、食事を摂れないようになることがあります。

検査:
全身性の病気が疑われるような場合は、血液検査などが行われる場合があります。

治療:
ステロイド薬や抗菌薬などによる薬物療法、ビタミン剤投与などが行われることがあります。原因疾患がある場合は、その治療をします

舌炎

舌の炎症の総称で、原因は様々です。舌のやけどや、誤って噛んだ損傷などの局所的な原因で起こるもののほか、貧血や感染症などの全身疾患、薬の副作用症状の1つであるケースもみられます。

症状:
舌が腫れたり、変色したりすることがあります。また、舌の表面がなめらかに見える場合もあります。粘膜がただれて、びらんや潰瘍をつくることもあります。

検査:
ビタミン欠乏症や貧血症かどうかを調べるために、血液検査が行われたり、組織を採って検査する(生検)こともあります。

治療:
局所的原因の場合は原因除去と対症療法が主となります。全身疾患による場合は対症療法に加えてビタミン剤を投与したり、原因となっている疾患の治療を要します。

舌腫瘍

口腔がんのなかで一番多いのが舌腫瘍(舌がん)です。危険因子は飲酒、喫煙と言われています。また、出っ張った歯や義歯が慢性的に舌に当たることも原因の一つと考えられています。口内炎がなかなか治らない場合(大まかな目安は2週間)や、表面がザラザラしてきて“しこり”が触れるようになった場合は、要注意です。

症状:
初期症状としては、口の中の痛み、食べ物がしみるなどが主なものです。違和感を覚えたり、腫瘤があるなどの訴えもみられます。進行すると痛みが強くなります。また、舌の動きが悪くなることにより、呂律が回らない、飲み込みづらいなどの症状が現れてきます。

検査:
触診、CT検査などを行い、がんの広がりを調べ、頸部のリンパ節転移の有無を確認します。

治療:
手術や放射線治療などが行われます。

当院では、検査と治療はおこなっておりません。

口腔乾燥症(口の乾き)

唾液の分泌が低下して口が異常に乾いた状態のことを言い、“ドライマウス”とも呼ばれます。

症状:
軽度では主に口の中のネバネバ感、ヒリヒリ感が生じ、虫歯が発生し、歯垢が増加し、口臭も強くなります。重度になると、唾液分泌量が低下し、口腔内の乾きが進行し、強い口臭、舌表面のひび割れ、痛みによる摂食障害、会話しづらいなどの障害も現れます。場合によっては、不眠をきたすこともあります。なかには自己免疫疾患のシェーグレン症候群である場合があります。

検査:
問診、唾液量、X線検査などを行います。血液検査を加えることもあります。

治療:
生活指導や対症療法が中心となります。保湿性薬剤、保湿力の高い洗口液、保湿ジェル、夜間の乾燥を防ぐ保湿用マウスピース、夜間義歯などを症状に応じて処方、投与します。積極的に水分を補給するように心がけるのも、有効です。唾液分泌を促す薬や人工唾液を処方することがあります。

声帯ポリープ

声帯に生じた腫瘤(ポリープ)のことで、ポリープの大きさは様々です。カラオケ、演説などの急激な発声が誘因となり、声帯の粘膜に出血が起こり、血腫がつくられることを繰り返すうちにポリープが生じると考えられています。

症状:
声がれが主な症状ですが、喉や発声時の違和感、痰がからむなどの症状が現れることもあります。

検査:
喉頭ファイバースコープを用いて調べます。

治療:
ポリープが小さければ、声を使い過ぎないようにしたり、禁煙したりと、喉を安静に保つだけで数ヶ月以内に治ることもあります。炎症を抑えるために、ステロイド薬や消炎剤などが用いられることもあります。こうした治療に反応しないようなら、顕微鏡下の手術によりポリープを切除します。

当院では、手術をおこなっておりません。

溶連菌感染症

溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、主に喉に感染して、咽頭炎や扁桃炎、小さな紅い発疹を伴う猩紅熱(しょうこうねつ)などの病気を引き起こします。
子供が「のどが痛い」と訴える場合、そのほとんどはウイルスや細菌に感染して喉に炎症を起こしている状態です。溶連菌感染症は子供に多い疾患です。

症状:
38〜39度くらいの発熱と喉の痛みが代表的です。しかし、3歳未満ではあまり熱が上がらないと言われます。そして、手足などに小さな紅い発疹が出たり、舌にイチゴのようなツブツブができたりします(イチゴ舌)。そのほかに頭痛、腹痛、首すじのリンパ節の腫れもみられます。急性期を過ぎると、発疹の後には落屑(らくせつ:皮むけ)が認められるようになります。風邪と違って、咳や鼻水はほとんどみられません。重症になると腎障害を起こします。

検査:
溶連菌に感染しているかどうかを検査するためには、溶血性連鎖球菌迅速診断キットで約5分で結果が出ます。既に溶連菌感染症が悪化し、溶連菌急性糸球体腎炎などになってしまっている場合には、尿検査を要します。
当院では、尿検査はおこなっておりません。

治療:
溶連菌の感染とわかれば、熱や喉の痛みなどの症状をやわらげる薬のほかに、抗生物質が用いられます。確実に溶連菌を退治し、重大な合併症を引き起こさないために、症状が消えても抗生物質はしばらく飲み続けます。一部の抗生物質以外は10日間飲み続ける必要があると言われます。長い期間薬を飲み続けるのは、子供にはむずかしいものです。しかし、心臓弁膜に障害などを引き起こすリウマチ熱や、急性糸球体腎炎といった合併症につながることもありますので、決められた期間はきちんと服用する必要があります。

2021年1月より、溶連菌の検査はしばらくの間、中止しております。

味覚障害

味がわからなくなったり、味覚が鈍麻したり、本来の味とは違った変な味に感じたりする障害です。
高血圧の薬、抗生物質、その他、各種薬剤の長期にわたる使用によって生じる薬剤性の味覚障害がよくみられます。また、鼻閉などから嗅覚障害が生じ連動して起こっている場合があります。

症状:
甘味、酸味、塩味、苦味、旨味などの味覚が低下したり、何を食べても味を感じなくなったりすることもあります。また、口の中に何も無いのに塩味や苦味を感じたり、何を食べてもまずく感じたりすることもあります。

検査:
症状に応じて、味覚検査や血液検査などが行われます。

治療:
血液中の亜鉛の不足により、舌の表面にある味を感じる細胞(味蕾)の新陳代謝が十分に行われなくなるために起こる場合は、亜鉛を補給する治療を行います。舌にかびが生えていて、痛みを伴ったりする味覚障害も稀に見られますが、そうした場合は、かびを除去する治療を行います。

※味覚障害については2021年1月より当分の間、診察と治療を中止しております。

医院概要

概要

医院名 医療法人社団 泰陽会
本八幡耳鼻咽喉科
住所 〒272-0023
千葉県市川市南八幡5-10-4 1F
行徳街道沿い、1階隣はマツモトキヨシ調剤薬局様
電話番号 047-378-8711(ハナイイ)
最寄り駅 JR総武線 本八幡駅南口より徒歩2分
都営新宿線 本八幡駅より徒歩3分
京成本線 京成八幡駅より徒歩5分
駐輪スペース 20台分あり
駐車場 ハローワーク市川隣の「三井のリパーク南八幡5丁目第3」に駐車された方に、診察後のお会計の際、駐車補助券一枚(30分相当)をお渡ししています。
パーキング後、駐車券をお取りになり、はじめに受付へ提出をお願いいたします。
なお、「三井のリパーク南八幡5丁目第3」以外に駐車された場合、補助券はお渡し出来かねます。
また、駐車補助券は一回一枚のみのお渡しとさせていただきます。
恐れ入りますが、ご了承の程よろしくお願いいたします。
お支払い方法 当院では、現金のみご利用になれます。
・クレジットカード
・電子マネー
・QRコード決済
・スマホ非接触決済
等はご利用いただけません。
ご不便をおかけいたしますが、どうぞご了承くださいませ。
診察受付時間 日祝
8:50~12:30
~14:00
14:50~18:00

アクセス